カミングアウト ①バイト先で 前編

今回から四週にかけて、毎週金曜日は「カミングアウト」をテーマに記事を挙げていきます。

今回は、大学時代はじめたバイト先でのことについて。

次週は両親へ、再来週には親友へのカミングアウトについてです。

ゆるーく読んでもらえればと思います!

一回目の今回はバイト先について、前編、後編の二つです。

それではどうぞ。


大学に入学して、アルバイトを始めた。

塾講師のバイトと、カフェのバイト。

塾講師は友達の勧めで。

カフェはおしゃれなところで接客をやってみたいという気持ちと、なんとなくで。

今回は、そんなカフェでのアルバイトと、そこでのカミングアウトについて話していきたい。

結論から言うと、バイト先でのカミングアウトにはかなりの時間を要してしまった。
理由は以下の三つだと思う。

①まず仕事を覚えることで手いっぱいだったため。
②打ち明けるメリットが分からなかったため。
③異性愛への嫌悪感。

…だ。この時のことについて話していきたい。

 

目次

仕事に精一杯で余裕がなかったため

大学一年の夏、カフェチェーンでの仕事をはじめた。
理由は簡単。おしゃれだから。

学生らしい理由だ。

しかし接客も何も知らなかった自分にとって、当初は非常に大変なものだった。

まず、覚える仕事の量が多い。

そしてレジに立てば緊張すること。

忙しい朝方の時間に働いていた当初は、3、4年の先輩に怒られてばかりだったと思う。

仕事を覚えるのに手いっぱいで、誰かに自分のことについて悠長に語る余裕はなかった。

これは非常にシンプルな理由だ。

 

打ち明けるメリットが分からなかったため。

二つ目、周囲に自分のことを知ってもらうことのメリットが分からなかったためだ。

当時自分は、両親や大学の友達にカミングアウトを済ませていた。

加えて、自分と同じような人が集まる、インカレサークルにも所属していた。

そこはセクシュアルマイノリティ学生が200名以上所属するサークルだった。

この時はもう、自分は「独り」ではなかった。

「孤独」だった高校時代は過ぎ、

初めて、自分らしく居られる場所ができた。

故に、アルバイト先で無理に打ち明ける必要性を感じなくなった。

本当の自分と向き合ってくれる人は、家やサークルにいる。

自分らしくいられる場所が、ちゃんとある。

そこではもう、嘘を付かなくてもいいのだ。

そして普通の幸せ以外にも、幸せになる手段があると知った。

同性愛を打ち明け、周囲に自分への嫌悪感を抱かせるリスクを考えれば、バイト先では打ち明けずにいるほうが得策だと考えたのだ。

 

異性愛への嫌悪感があったため。

当時自分は、周囲の人間に嫌悪感さえ抱いていた。

それは「異性愛者」全般に対する嫌悪感である。

同性愛嫌悪のこと、「ホモフォビア」と言う。

同性愛指向を気持ち悪いと感じるのもその一種だ。

僕自身のそれは、ホモフォビアと対になるものかもしれない。

異性愛者のことを気持ち悪いとは思はない。

しかし言い知れぬ嫌悪感が僕の中にはあった。

高校生の時自分は、自分の死に対して考え至るほどに、悩んでいた。

そしてその原因は、まさしく他者と自分の間にある「違い」だった。

異性愛前提の世界は、「右利き前提の世界」に似ているかもしれない。

社会のマジョリティに合わせ、生きやすくなるように設計されている社会だ。

当然、そのマジョリティからはずれた人間からすれば生きづらい。

加えて異性愛者には、「当たり前の幸せ」として、人生のモデルケースが多数存在している。

結婚、出産、子育て、成人、初孫…そして家族全員に看取られ迎える安らかな死。

現実、

「何歳までには結婚して、子供を産んで…」

とするシミュレーションする人も多いのではないだろうか。

そして、その「モデルケース」から外れてしまう人の多くは、悩み、焦りだすのだ。

大学一年生の自分からみれば、バイト先や周囲で恋愛話に「うつつをぬかす」人たちが嫌いだった。

まず、自分のように死にたいと思った経験が、彼らにはないであろう、ということ。

そして万人が理想とするモデルケースを、彼らは自分に当てはめることができること。

自分の人生に一度として絶望したこともなく、理想を夢見ていられる能天気さに、心から呆れたほどだった。

「温室育ち」の奴らとは、仲良くしようとは思わなかったのだ。

これが、当時僕の中にあった嫌悪感の正体だろう。

今思えば子供じみた嫌悪感だ。

自分と他者とを比較するこうした思考は、自分自身を競争原理の中へと閉じ込める。

今だからこそ言えることだが、他者との比較の中で、幸せになれるとは思わない。

 

後編へ続きます!

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