前回の続きです。前編を読んでない方は、そちらからどうぞ。

自分を偽ることに。
以上の三つの理由で、バイト先では自分を隠すことに決めた。
故に、恋話になればとにかく誤魔化すばかりだった。
かわいいと思う芸能人は?タイプの子は?
今彼女いるの?
全部が全部に、嘘をついた。
更に、「どんなサークル入っているの?」という質問にも嘘をついた。
カフェでアルバイトを始めたのと丁度同じ時期、自分はセクシュアルマイノリティ(LGBT等、性的少数者の総称)が集まるインカレに所属していた。
これは先述した通りだ。
(サークルについては今後、別記事でも扱うつもりです。)
当然、サークルについて詳細を教えるわけにもいかず、
「イベント系のインカレに入っている」と伝えた。
大学外部の、イベント系のサークルである。怪しさこの上ないだろう。
今となっては笑い話にできるのだが、こんな自分でもサークルで「遊んでる人」という印象がついてしまった。
当時の自分は、皮肉にも、誰かに嘘を付くことは得意だった。
そして偽りの自分でいることにも。
自分は、静かに、仮面をかぶった。
もう慣れっこだった。
「独り」ではなかった僕にとって、
誰かに嘘をつき、「一人」になることは容易だった。
こうした中でカミングアウトをせずにいた訳だが、バイトも二年目、三年目となるに連れ、
カミングアウトすようになっていった。
嘘を付き続けることに限界を感じたためだ。
丁度その時、自分に生まれて初めて彼氏ができた時だ。
彼女がいない、と言い続けると、「そっち系なん…」と「疑い」をかけられてしまう。
事実、先輩に疑わしく思われた経験もあった。
こうなれば自分の嘘が破綻する。
ともすれば、自分の中で、「彼氏」を「彼女」と置き換え話を通すことにしたのだ。
こうなれば話はさらにややこしくなる。
「彼女」の写真を見せろと言われればおしまいだ。
今だからこうしてネタとして話せるのだが、当時の自分にとっては深刻な問題だった。
こうした経緯から、少しずつカミングアウトしていくことに決めた。
最初は同期の1人に。続けて先輩、後輩と、増やしていくことができた。
打ち明けてから。
二年目三年目となるにつれ、バイトの仕事に余裕が生まれてきた。
同期先輩後輩へ数人、それから店長に話すことができた。
誰かに、自分ことを話すことには勇気がいる。
同性愛指向に嫌悪感をもつ人がいるからだ。
「この人なら、話しても大丈夫そうだな」という「勘」と、残るはノリと勢いで。
結果、どの人も快く受け入れてくれた。これは非常にありがたいことだった。
あくまでも重い話ではなく、なるべくライトに。
それが自分が心がけたことだった。
打ち明けられた人とは、それ以前よりも仲良くなれた(気がする。)
自分の、よりプライベートな話を共有することができるようになったので、シフト以外でご飯に行ったり、遊ぶことができるようになった。
打ち明ける前までは、バイト先の人と遊ぶことや、飲み会に参加することはまずなかった。
先輩の送別会を除き、極力シフト以外で関わることを避けていたのだ。
それは、自分の嘘が露呈してしまう恐れや、
「異性愛トーク」に長時間加わることを避けたかったからだ。
一部の人とは言え、打ち明けることでこうした恐れはなくなった。
はじめて、素の自分で、相手と接することができたと思う。
特に後輩には感謝している。バイト以外でも何度も遊ぶことができた。
誰かに打ち明けることができれば、嘘偽りなく相手と接することができる。
でも、今思うと、自分のことを打ち明けられなかった人の方が多い。
もちろん、自分から進んで打ち明けていく必要はない。
しかし、自分と仲良くしてくれた人へ嘘を付いていたことには
罪悪感と申し訳なさが残っている。
もし今まで俺のことを知らずに、インスタやこのブログを通じて知ってくれた人がいたのなら。
そしてまたどこかで、出会う機会があるのならば。
その時は本当の自分で、あなたと接してみようと思います。
末筆に
さて、ここまで記事をよんでいただきありがとうございました!
僕のカミングアウトの経験は、主にこのページにまとめてあります。
両親へ、親友へ……等もあるので、ぜひごらんください。


以上!また他の記事で……
ばばい!