LGBTQの僕が『鬼滅の刃』を苦手とする理由。 作品に潜む、もやもやの正体。

こんにちは!男の子が好きな男の子、なつきです。

今回は昨今超話題になっているあの作品、

『鬼滅の刃』

について!あれこれしゃべっていきます。

正直!この漫画苦手です。(え。)

ということなので、その理由を述べていきます。

でも、そうは思いつつもこの作品は好きなんですよね……。

原作コミックも、アニメ以降の七巻から集めています。

(次巻で完結ですよね!うわぁぁ!笑)

と、まぁ苦手な部分はありつつも、好きな作品。

今回はその苦手な部分に、焦点を当てていきます!

・この記事をまとめると?

『鬼滅の刃』苦手だけど好きです。

〇男は!兄は!女の子は!「こうあるべき論」がすげーもやもやする。

⇒それもキャラクターの個性だよね。

〇でもそんな「一昔前の価値観」が、今の子供たちへ影響することに、懸念を感じる。

以下、目次です!クリックで読みたい箇所に飛べます。

ちなみに、番外編として「どうして炭次郎は優しいのか!」についても扱ってます。




目次

鬼滅の刃が苦手な理由 未だに「あるべき論」に縛られるキャラクターたち。

男はこうあるべき!ん?昭和のスポコン漫画かな?

僕自身、この作品にはアニメからはいっています。

そして、一度見るのを断念しています。

それは、アニメでいうところの第三話『錆兎と真菰』の回。

https://news.nicovideo.jp/watch/nw5183811

炭次郎は特訓の最中、錆兎と真菰に出会うのですが、錆兎のセリフに違和感を覚え、一度見るのをやめてしまいました。

それがこちら、

「男に産まれたのなら!!」

「鈍い弱い未熟、そんなものは男ではない!」

というもの。

ん?今令和よな???笑

この作品の舞台は大正

当然今と比べれば、ジェンダーロール(性によって与えられる役割)に関する考え方は前時代的とも言えます。

とは言いつつも、

令和の世に生まれた作品で、ここまで「男はこうあるべき」論を振りかざすアニメなんてあったのか……

と思ってしまった次第です。

錆兎のこのセリフは度々出てきます。

こうも繰り返し「男は!」なんて言われてしまうと見ている僕も

「いや、もういいっす……」

「これこういうアニメなのか……」

と感じ見るのをやめてしまいました。

完全に好みの問題ですよね。笑
僕はこのアニメのこうした側面に「苦手意識」を持ってしまった次第です。

お兄ちゃんは強い!論

https://hivicon.com/2019-spring-anime/kimetsu-anime-13

次はこれ!「お兄ちゃんなんだから論」

一昔前の、代表的な母親のセリフ…そんなイメージです。

「お兄ちゃんなんだから!」

「お姉ちゃんなんだから!」

なんてこと、幼少期言われた人も多いのではないでしょうか。

そして作中にも出てくるのが、炭次郎の

「お兄ちゃんなんだから!」という考え方。

闘いの最中、痛みを我慢しようとする時のセリフとしても出てきます。

しかし本来、兄だからこうしなきゃいけない、なんていう事はありません。

(もちろん、家庭ごとに「兄」や「姉」に求められる役割はあると思います。しかし、広く普遍的な意味での役割というものは存在しません。)

人それぞれ得意不得意はあります。

何も「兄だから痛みも我慢できる!」なんてことはないいんですよね。

長男はスーパーサ〇ヤ人か何かなんですかね。笑

蝶屋敷 女の子なのに論

https://hivicon.com/2019-spring-anime/kimetsu-anime-25

第23話『柱合会議』にて、炭次郎が初めて蝶屋敷を訪れた時のこと。

ここでは隠の後藤がカナヲを紹介する際、

「女の子なのにすげえよなぁ……」

とこぼすシーンがあります。

んんん……笑
「女性は男性より基本的に劣るもの」

という考え方がベースにないと、このようなセリフは出ないように思えますがどうなんでしょうか……。

「体格のジェンダー差を乗り越え、努力する姿勢」

がすごい!ということならまだ納得できます。

潜在的に女性と男性の間には、体格の違いが明確に存在するからです。

事実アスリートの体づくりやトレーニングには、大きな違いがあります。

この辺りは作中、明確な発言がないためなんとも言えませんね……。

他にも、作品全体を通し、要所要所にこうした側面は見て取れます。

例えば、胡蝶カナエが、しのぶに言い残したもの。

「鬼殺隊をやめて、普通の女の子の幸せを得てほしい」

との言葉です。

作品を見る今の子供たちは、「普通の女の子の幸せ」と聞いて、何を思い浮かべるのでしょうか。

時代柄……なのか?

どのセリフも、時代背景を考慮するに、この言い回しも自然……とも考えられます。

何せ、物語の舞台が大正時代ですからね……。

当時の文化を考慮すると、現代と大きく違うのは当然のことです。

しかし、令和のこの時代に流行る作品としては、様々な「違和感」「もやもや」するものが含まれるな、と感じてしまいました。

 

ただし!

https://www.anime-recorder.com/tvanime/110044/

こうした「在り方」や「考え方」は、人それぞれの価値観です。

故に「このキャラクターにはこうした価値観があるんだな」というように捉えられれば

作品を見ていて不快に感じることはありません。

得に炭次郎のセリフやは主に「自分自身に向けられたもの」です。

兄なんだから我慢できる!なんてセリフも、自分自身を鼓舞するものとして存在します。

他人に特定の価値観を強要する(錆兎は典型ですが……)ことを炭次郎はしないので

その辺りに彼の優しさが表れているな…と感じます。

僕の持つ、作品への嫌悪感まとめ。

ここまで、具体的に僕が「苦手」とするこの作品の側面を挙げていきました。

おそらく、同じように感じる人も多いのではないでしょうか。

昨今の自由主義の流れには、少し逆行してしまう面がこの作品にはあります。

自由主義の流れが顕著に現れるところと言えば、やはりジェンダーにまつわる問題でしょう。

現在「男」、「女」という性別に対し、その「役割」が求められることへの意義が唱えられ、見直されつつあります。

典型的な動きとして、例えばフェミニズムが、その一つです。

女性は家で家事をやっているものだ!

なんて言ってしまえば、炎上案件ですよね。笑

この作品は、ある意味そうした「炎上案件」の「匂い」がいたるところから感じられます。

しかし、これはあくまでも、作中の、しかもキャラクター個人の価値観です。

故に、その側面だけを取り上げこの作品全体を評価することは適切ではないと考えます。

ジェンダーだけでなく、「兄」や「弟」などと言った一種の「肩書」もまた同様の問題と言えるでしょう。
自由主義の流れでは、外的要因から求められる役割に縛られることへ意義を唱えます。

「女」「男」「姉」「兄」という、個人の外にある肩書によって求められる役割に縛られ、

自身のアイデンティティを抑える在り方は、現代の社会では見直されているものです。

この作品に対する「なんとも言えない違和感や嫌悪感」は、きっとこうしたところにあるのかもしれません。

僕がちょっとだけ懸念すること

僕が少しだけ懸念していること、それはこの漫画の「あるべき論」が、低年齢層に影響を与えることです。

この作品は、広く低年齢層(幼児から小中学生)に広まっています。

そして先にも述べたように、この作品にはいくつかの「あるべき論」が含まれています。

兄だから、男だから、女だから……etc.

当然、これらは登場人物のアイデンティティとして描かれています。

しかし、幼児や小中学生には、これらの影響を強く受けやすいものです。

表面的には直接的な影響がなかったとしても、こうした影響は、ある種の「刷り込み」として作用します。

LGBTQをはじめ、「個性」に対する学校教育は、未だ整備されていません。

そんな中でこの作品が、ネガティブな方向に作用することがないようにと、思うばかりです。

補足!
アニメ作品やゲームが、子供の教育にふさわしくない!といった論調には賛同しかねます。
そして
今回の私の主張もまた同様に、『鬼滅の刃』が教育にふさわしくない!といったものでもありません。

本作の中に少しだけ存在する、こうした
「一つの型に、自分の個性を押し込もうとする在り方」
にとらわれてほしくはないな、と思った次第です。

故に、「ふさわしくないものをとにかく排斥する!」という姿勢ではなく、
あらゆるものに触れ、どんな形の個性も存在し得るんだ、という広い可能性を、
学校教育の場で広めて示してほしいです。




番外編:魅力的な主人公 炭次郎は何故「優しい」?炭次郎に見る「ハイリ―センシティブパーソン」の特徴。

さて、ここまで僕のこの作品に対する苦手な側面を挙げていきました。

ここでは少し脱線して、作品の魅力とも言える主人公・炭次郎の「優しさ」についても触れていきたいと思います。

炭次郎は何故「優しい」??
それは匂いによって他人の気持ちを繊細に感じ取ってしまうから

炭次郎は匂いによって、相手の感情の機微に触れることに長けています。

これは実際の人間だったらかなりすごいことなのですが、現実社会の中でも、相手の感情を知ることに長けている人はたくさんいます。

中でもHSP(ハイリ―センシティブパーソン)の人は、周囲の刺激を敏感に感じ取ります。

それは主に五感を通し感じるものです。「感受性が豊か」ともいわれます。

周囲に対し常に敏感で繊細なため、他の人よりも休息を必要としたり、大勢でいることを避け、1人でいる時間を好んだりします。

周囲に対し敏感であれば、他人の反応の仕方にも敏感です。

それだけ相手の気持ちに注意が向きやすいということになります。
(もちろん、炭次郎ほどではないですが……笑)

相手の気持ちが分かれば、その相手に対し最善の接し方が可能です。

そしてその人の気持ちを害することを、控えるようになります。

炭次郎の場合、そこに、「人間だから」「鬼だから」という区別はありません。

(もちろん人を殺すという側面から、鬼は滅すべき対象ではあるのですが)

HSPに該当するか否かに関わらず、接している相手の立場にたって物事を考えることは、かなり重要な技術です。

(アダムグラント氏の著書『GIVE&TAKE』中に登場する研究では、相手を知ろうとすればする人ほど、ビジネスにおいても成績が良いことが分かっています。)

 

他人の立場を知ろうと試みる人ほど、日常やビジネスにおいても周囲から好感を持たれやすくなります。

つまり、炭次郎がなぜ優しいのか、それは昔から、嗅覚によって人の気持ちを敏感に感じ取るためだと考えられるのです。

作品の魅力を支える主人公の人柄にも、『鬼滅の刃』が流行する理由があるのが分かります!

ちなみに、HSP(ハイリ―センシティブパーソン)については別記事でも扱っています。

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終わりに

https://kimetsu.com/anime/

今回は、大ヒット作品『鬼滅の刃』について、同性愛者の僕が思うことをメインにまとめていきました。

いかがでしたでしょうか!

大流行する裏では、やはりその作品に対し快く思わない人もいるのも事実です。

作品への見方は人それぞれなので、今回の僕の意見に対して共感できなかった場合でも、ご自分の意見を大事にしてくださいね。

ちなみに!映画も公開されたばかりです。僕も見に行きたいなーなんて思ってます。

(推しの猗窩座が出るかもしれないので…!←)

 

さて、今回参考にしました書籍や、『鬼滅の刃』原作はこちらからご確認いただけます!

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高校時代の話や、映画『窮鼠はチーズの夢を見る』『ミッドナイトスワン』などの解釈&感想をまとめたりもしています。

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以上!また別の記事で!

ばばい!

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